近医により約3年半の治療歴を持つ。その期間は、毎日ステロイド剤が投与されていた。全身の重度の痒み、脂臭・悪臭を伴っていた。この期に及んでまだ、どの薬が効くか一つずつ試してみましょう!と提案が有ったそうである。正に底辺の獣医である。
初診時の肉眼所見
全身性の異常な皮膚の過形成、脱毛が認められる。
初診時の肉眼所見
全身がカチカチ、ゴワゴワ、ベタベタである。
皮膚の拡大像
ウロコ状の脂片がビッシリと張り付いている。悪臭がひどく、オーナーのストレスも重度であり、ノイローゼになりそうと言っていた。
初診時の前胸部~前腕内側の所見
まるで焼きただれているが如くの所見である。ステロイドからの離脱に、約2か月を要した。
皮膚組織検査所見
異常な細菌増殖と表皮の過形成が認められる。非常に重篤な異常所見である。
約5ヶ月後の所見
略全身性に回復させることが出来た。全身の発毛も認められる。
背部の肉眼所見
背部~胸部は非常に綺麗であり、痒みも全く無い。当然悪臭も無い。
表皮の拡大所見
張り付いていた脂片は全く認められず、発毛も順調に進んでいる。