近医により約1年の治療歴を持つ。頻回な受診を言われ、毎回コロコロと説明が変わっていたとのことです。全身からの重度の悪臭で、家の中は大変なものであった。幸いに痒みは認められず、脱毛と色素沈着が進行していた。
初診時の肉眼所見
頚部~前胸部の所見である。広範囲の脱毛と重度の色素沈着が認められる。
初診時の肉眼所見
左側は腹部、右側は右側胸部の所見である。いずれも重度の脱毛と色素沈着が認められる。
同左側胸部の拡大像
毛はパサパサで非常に弱々しい。
ペニス包皮上に形成された線状病変
本症例は、甲状腺機能障害、副腎皮質機能障害等のホルモン検査は全て正常である!この線状病変は、非常に特徴的であり見落としてはいけない。もっとも、一般の獣医では不可能であるが。
約半年後の所見
頚部~前胸部は、非常にゆったりとした毛量で覆われた。治療前のその毛質も大きく様変わりして、カールしているように見える。
約半年後の全身所見
非常に良好な状態である。