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日本獣医皮膚科学会認定医
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これは何と言う病気?PART51

腰背部を横断する様に広範囲に亘って腫脹を認め、近医に受診。
著しい排膿を伴っていた為に、抗生物質の投与と洗浄が行われていたとの事であった。
しかし、次第に病変部の拡大、排膿の重症化、元気・食欲の低下を認めた。
これらより、広範囲の病変部の外科的切除を強く勧められたとの事。
しかしながら、その説明及び手術手技に納得する事が出来ず当院を受診することとなった。
前医の診断は、原因不明の広範囲の化膿病巣であった。

初診時の肉眼所見

初診時の肉眼所見

腰背部を横断する著しい排膿を伴った病変が、確認出来る。また、二箇所の排膿口(矢印)も認められ、その症状は重度である。少し触るだけでも鳴き声を出すほどの痛みも伴っていた。

同所見

同所見

当院の診断は、外科的切除は絶対に行ってはならない!
切開部位は、治癒すること無く裂開してしまうと説明した。この件をオーナーが、前医に伝えたところ真っ向からの反論となった。
しかし、オーナーの希望により当院にて、レーザー治療を行うことを選択した。

約3週間後の所見

約3週間後の所見

著しい腫脹と排膿を伴っていた病変は、、鎮静化した。
排膿口は存在しているものの、病変部位に僅かに発毛も確認される。
レーザー治療を否定していた前医の意見を、少なからず信用していたオーナーの表情も同じ様に落ち着いた。

初診から2カ月後の所見

初診から2カ月後の所見

病変部は僅かに腫脹しているものの、排膿も無く略治した。
全く異なる黒色の毛によって、病変部は覆われた。オーナーは、切除手術を受けなくて本当に良かった!ホット胸をなでおろした。
レーザー治療を知らない、勉強不足の無知な獣医による医療事故を防ぐことが出来て安堵している。

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