アレルギー性皮膚炎の診断の元、近医にて6ヶ月の治療暦を持つ。激烈な痒みと、鼻を突く様な油臭を呈していた。
酵母菌の1種であるマラセチアが皮膚表面で異常に増殖する事により起きる病的状態である。アトピー、アレルギーの治療、長期にわたる副腎皮質ホルモンの投与などの併発症、あるいは基礎疾患に伴って起きる事がほとんどである。マラセチアは外耳道、肛門周囲、口周囲、皮膚に少数常在している。本症例は、ステロイドの長期投与により異常のマラセチアの増殖が起きたと思われる。また、多剤耐性菌の重複感染のため重度の細菌性皮膚炎も起きていた。
3週間後の様子である。脱毛、発赤、痒み、油臭などの症状は殆んど無くなった。再発の危険は十分にある為、スキンケアーと投薬は必須である。