約3年前から略全身性に腫瘤の形成が認められたとの事。まるでタコの吸盤の様に膨隆性を呈しており、その触感は上部は硬く、下部は軟らかい。5ヶ所以上の病院を受診していたが、診断はもちろん下らなかった。皮膚科を掲げる病院では、「何なのか分かりませんので、手当たり次第に薬を服用しましょう。手始めに、シクロスポリン(免疫抑制剤)を投与しましょう。更にシャンプーを繰り返して全部はがしましょう!」皮膚の組織検査もされていたが、先進医療を供する病院は、腫瘤物の遺伝子分析まで行われていた。理解できる範囲をはるかに超えている!
胸部初診時所見
胸部全域にわたり腫瘤の形成が認められる。非常に強い痒みを伴っている為に服を着ていて、腫瘤がはがれた所からは出血が認められる。毛はほとんど認められず、皮膚は露出している。皮膚は像皮様を呈しており、一見して状態は非常に悪い。
左側肘部~胸部の所見
埋め尽くす様に、大小様々な腫瘤が認められる。病変は全て同じで臭いはしない。黒色の皮膚は生まれながらの皮膚の色素であり、病変では無い。
同部分の強拡大像所見
病変表面は凸凹で、硬化したタコが割れている様子である。黒色色素を巻き込んで形成されいる為、少し深い所から形成されていると思われる。毛包は全て破壊され、発毛は全く認められない。
後方からの所見
尾根部~臀部、後肢全域にわたり色素沈着を認め、発毛は乏しい。
皮膚生検組織像
ここからは、このページを見ているであろう獣医さんに聞きます。オーナーから提供された組織像です。どの様に思いますか?
皮膚生検組織所見
どうでしょうか?理解出来ましたか?あなたならどの様な治療をしますか?皮膚科を掲げる病院と同様に手当たり次第に投薬しますか?シクロスポリンですか?ヨッチャン、サダクンどうしますか?経営の事ばかり習っていたあなた。相変らずステロイド剤とアポキル(かゆみ止め)ですか?なあヨーコ?かわいそうにな。