左側前肢指間に形成された、腫瘍病変である。次第に拡大し、変色を帯びて来た事と、少しの跛行が生じた為に、来院となった。
初診時の肉眼所見
長さは約2cm程度で、腫瘤性の病変である。指間部は皮膚が十分に無く、大きく切除する事によって縫合不全が生じる場合がある。
正面からの肉眼所見
幅も約2cm程度の楕円形の病変である。皮膚を残して腫瘤のみを摘出できるかが、重要なポイントとなる。
摘出した腫瘤物の肉眼所見
半導体レーザーシステムにて、皮膚と腫瘤を分離切開し、本体のみを摘出することが出来た。但し、底面は皮膚に固着していたために、部分的に皮膚を付けた形で摘出した。
腫瘤の組織所見
シート状に構成された病変である。充実性であり、間には膠原線維等の存在は認められない。
組織の拡大所見
びっしりと並んだ腫瘍細胞である。完全摘出ならば、良性の為再発は無いが要注意である。