はるばる大阪からの来院である。6年前より皮膚病を発症し、両手に余る程の病院にて治療されていた。アレルギー,アトピーの診断にて、抗生剤と抗ヒスタミン剤が処方されていたが、治療効果が全く認められず重篤な状態なって来たとの事であった。犬種が分かりますか?
初診時全身及び側腹部の所見
全身及び左側面の所見である。全身にわたる脱毛症、魚のウロコ状の物が付着しているのが確認できる。皮膚の肥厚も著しく、いわゆる像皮様である。痒みは非常に激しい。非常に強い脂臭を発していた。
頚部・背側・前腕部の所見
皮膚の脱毛・色素沈着・肥厚が重度に認められる。剥がれ落ちるフケは異常と言える程の量である。犬種が分かりますか?
四肢パットの所見
重度の病変が確認される。全てのパットがひび割れ、強い痛みのために歩くこともままならない状態が続いていたとの事であった。
6ヶ月後
6年間苦しんだ病気から開放された。
顔・全身の所見。犬種は分かりますよね?
そうです!シベリアンハスキーです!脱毛・色素沈着・皮膚の肥厚の改善を明らかに認める。
腹部・背部・胸部の所見
後肢・パット部の所見
明らかな改善を認める。色素沈着の改善及び広範囲の発毛も認められる。脂臭・痒み・フケは皆無である。後は、時間が必要である。生活レベルは非常に改善した。