手術不要の時代の到来です。
例1)点眼治療10カ月後
所見
両眼ともに著しく白内障の減退を認める。明らかな眼底への光の到達が確認される。
例2)点眼治療8カ月後
所見
点眼開始前では水晶体全域において光を吸収している白内障が確認できる。右の所見では、明らかな白内障の減退を認める。眼底への光の到達も激変している。
例3)点眼治療8カ月後
所見
白内障は瞳孔を散大させて眼底に光を到達させ、その眼底からの反射光により観察すると光を吸収して黒く映る。眼球の9割近く占めていたその割合が6割強に成った。僅かな変化に見えるが、動物の行動は激変した。その活発さには目を瞠る物がある。もちろん副作用は皆無である。継続治療中である。
例4)
例4)
所見
人医界においては、文字・景色などを障害無く見る為に白内障の手術が基本的に行われている。獣医界でも取り入れられる様になってきた。しかし、その対象のほとんどが高齢である為麻酔のリスクも高い。技術的にも熟練者以外の手術においては、術後の併発症が頻発する。犬においては、物にぶつからなく日常の生活が障害無く送る事ができれば良い。新聞を見る訳では無い。現在発売されている白内障の点眼薬は、進行を遅らせる事の期待を持つのみである。白内障の症状を回復する事はできない。今回、院内処方により点眼治療したところ、明らかな症状の改善を認めた。眼底への光の到達を認め、犬の生活行動の著変を確認した。今後も症例を重ねて、院内処方の確立を目指します。